東中野のお寿司屋さん

江戸前 名登利寿司



- 起 -

何故、東中野の小さなお寿司屋さんが登場したかと言いますと、きっかけはやはり小樽の寿司、江戸前のお寿司のお勉強、その中の参考文献の一つで浅草弁天山美家古の親方さんの本、そして、ここ東中野の名登利寿司に辿り着きました。ここの屋号は本にありますが、名前も登って、利益も登るようにという素晴らしい屋号です。

- 承 -

ここ、名登利寿司のおかみさんの名前は佐川芳枝さんで2冊の本を書いています。1冊目は「寿司屋のかみさんのうちあけ話」で2冊目は「寿司屋のかみさんのおいしい話」です。共に「講談社」から出版されています。2冊ともとても「ほのぼの」としていて楽しい話ばかりですが、読んで行くうちに「お寿司が食べたい!!これは絶対、食べに行かなくては・・・」と思ってしまいました。仕事で東京のついでに足をのばして行って来ました。お店はご夫婦、お二人で営んでいるカウンター8席、テーブル一つの丁度良い広さのお店でした。


- 転 -

早速、お寿司を頼みました。取りあえず、お腹が減っていましたので上寿司を一人前、頼みました。白身、いか、ズケ、鮪、海老、玉子、いくら、鉄火巻が出てきました。とても美味しく満足、満足でした。正面にはお勧めの出場を書いた品書きがありました。少し、休んで追加で、1貫握りで頂きました。まず、「こち」です。ちょっとグロテスクな奴ですが、小樽の寿司屋にはあまりありません。次は「すずき」(相模湾)です。これら白身は塩で頂ました。美味しいです。更に「あじ」(常磐)、「さば」(紀州)です。「あじ」はもう最高で「紀州のさば」は「九州の関さば」を意識した物でそこいらの「さば」と全く違います。最後は好物の「あなご」です。柔らかい食感がたまりません。お腹ももう一杯です。座って、いろいろ食べて、お店の中を見ているだけで読んだ本を思い出して楽しい一時を過ごせました。


- 結 -

出場のお品書きには小樽の「ほっき」、根室の「白子」もあり、何故か嬉しくなりました。お愛想して貰い、おかみさんに「本を読ませて頂きました」と挨拶するとちょっと驚かれていましたが元気良く「有り難うございます」と言ってくれました。「今日は、ほっきと同じ小樽から来ました」と言いお店を後にしました。おかみさんの本には「昆布〆」や「づけ」の作り方まで載っていましたので、今度は挑戦してみようと思っています。しかし、お寿司が好きでも絶対に握りは出来ないもんですよね。厳しい修行で得た技ですから・・・ご主人の技もたっぷり堪能させて頂き大満足のお寿司屋さん探求でした。ごちそうさまでした。



江戸前 名登利寿司

場 所 中野区東中野JR西口商店街
電話番号 03-3361-2362
営業時間 17:00~23:30
休  日 毎週水曜日

(ちょっと暗い写真でごめんなさい。)

最後に「一見」の私に年始(だと思いますが・・・)のお海苔まで頂き、また美味しいお寿司を作ってくれたご主人さんに感謝します。ちなみに我が家の手巻き寿司の海苔は頂いた海苔と同じ大森の寿司海苔問屋さんの物でした。本当に美味しい海苔は大森に有りなんでしょうか。